[第6回班研究会] 対立・共生班第6回研究会 (2018年1月27日開催)

日時:2018年1月27日(土)11:30〜14:20
場所:京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科稲盛記念館3階小会議室1

今回の班会議では、「集める=集まるという技法:ガーナ南部のパーティから学んだことについて」というタイトルで、班員の浜田による研究の進捗状況についての発表が行われた。この発表では、アフリカ潜在力と人類学におけるいわゆる「存在論的転回」の関係について整理したうえで、ガーナ南部における小王国の収穫祭において、どのような経済的なやり取りが行われているのかが報告された。

事例として取り上げられた小王国の収穫祭は、小王が儀礼を行うための王の家と呼ばれる建物を立て直すための資金を集めるために行われており、これは、植民地期にアカン系の諸王国で行われていた分権的な財の再分配と地続きのものと考えることができる。他方で、この収穫祭は、(1)人々が広場に一堂に会して行われていること、(2)固定額の人頭税ではなく、各自が思い思いの額を様々な機会に拠出できるように設計されていること、(3)財の拠出のなかに、小王や小王国に対する貢献以外に、物品や権利の売買や一般の参加者に対する配慮に基づく互酬などの側面が含みこまれていることなど、植民地期の再分配的なやり取りとは異なる特徴も備えている。このような特徴を持つ小王国の収穫祭は、市場交換・再分配・互酬の三分類ではうまく捉えきれないものであり、人々が具体的に行っている実践のなかに、人類学の議論を更新する潜在力が秘められていることが提起された。

発表後の質疑応答では、フォークタームの確認を通じてより現地の文脈に即した理解を行う必要性が指摘されたほか、これまでのアフリカ地域研究の成果との関連性をより明確にする必要性が提起された。

浜田明範

This entry was posted in summary. Bookmark the permalink.