[班研究会] 対立・共生班第9回研究会(2019年6月22日開催)

日時:2019年6月22日(土)11:30-14:00
場所:京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科稲盛記念館3階

報告タイトル:「南アフリカに暮らす移民・難民の生活を支える社会的実践の諸相」
報告者:佐藤千鶴子(アジア経済研究所)

佐藤氏は、南アフリカ(以下、南ア)最大の産業都市ジョハネスバーグに暮らす3つのアフリカ諸国出身者(コンゴ民主共和国<以下、コンゴ>、ジンバブウェ、マラウィ)の間に見られる、生活を支えるためのさまざまな社会的実践について報告した。

民主化後の南アには、歴史的につながりの深い南部アフリカ諸国のみならず、地理的に離れた中部や東部アフリカからも移民・難民が流入してきている。特に2010年代に入って移民(難民含む)の数が増えているが、その背景として佐藤氏は、南アと他のアフリカ諸国の間に存在する経済力の差のみならず、南アにいる親族や同郷の友人たちとの個人的な繋がりを通じて南アにやってくる人びとが増えたことが重要であるとする。そして、このような社会的紐帯が国境を越えた移動を引き起こすのみならず、移動先での生活を形作る上でも重要な役割を果たしている、との認識のもと、コンゴ、ジンバブウェ、マラウィの3カ国出身者を対象に、社会的紐帯に基づく実践がどのような形で行われているのか、3ヵ国出身者の社会的実践の間に何らかの相違が見られるならば、相違が何によって引き起こされているのかを明らかにしたい、とした。

これら3ヵ国出身者が南アに移動するようになった背景や、南アで得られる滞在資格は異なっている。コンゴ人の移住はアパルトヘイト末期に開始されたが、2000代以降に増加しており、今日の移住者は主に紛争や政治的迫害から逃れて難民認定を受けるために庇護申請者として生活している。3カ国の中で南アにおける移住者数が最多のジンバブウェ人は、アパルトヘイト時代から南部に住むンデベレ人を中心に非正規で国境を越え、南ア黒人に紛れて庭師や建設現場で働く人びとがいたものの、南アへの移住者が急増するのは、政治経済的混乱とインフレが悪化した2000年代半ば以降である。他方、マラウィは歴史的には政府間協定に基づく南ア鉱山への男性の単身出稼ぎ労働者の送出し国であったが、1990年代初頭までに鉱山への出稼ぎは激減した。経済的な機会を求める個人での移動は南アの民主化後に徐々に増加してきたが、そのペースが加速したのは2000年半ば以降である。ジンバブウェ人とマラウィ人は基本的に経済移民であり、その多くは正規の就労ビザを持たない非正規移民として南アに暮らしている。

佐藤氏は、これら3ヵ国出身者の間で見られる社会的実践を、①南アに到着して生活を開始する、②生活を軌道に乗せる(衣食住の「住」と生計手段=仕事を見つける)、③アクシデント(死、大病)に備える、④精神的支えを得る、⑤トランスナショナルな絆を維持する、の5つの局面に分けた上で、3ヵ国出身者に共通してみられる実践と、特定の諸国出身者に主にみられる実践、に分類して列挙した。そして出身国による社会的実践の違いを生む原因として、地理的距離、移民の規模、移住の歴史の長短に加えて、出身国の政治状況や、国に帰ることが可能かどうかに起因する将来像の違いが関係しているのではないか、とした。また、出身国が同じでも、出自に基づく社会的ネットワークから得られる利点には個人差があるため、これらのネットワークからこぼれ落ちてしまう人々がいることについて、今後、考察を深めていきたい、とした。

質疑応答では、①親族や友人関係に基づいて行われる実践と単に出身国が同じであるということに基づいて行われる実践を同じ土俵で論じることが適切かどうか、②1950年代~60年代の農村から都市への出稼ぎ移民の間で見られた相互扶助と21世紀の国際移民の間での相互扶助のあり方の類似点と相違点は何か、③人々が「同胞」といった際に実際には誰――どのようなつながりに基づく人――を意味しているのかもっと注意深く見る必要があるのではないか、④「同胞」意識に基づく内向きの関係性を超えて、ホストである南ア人や南ア社会との関係性やさまざまなアフリカ諸国出身者の間での関係性の構築のような外向きの、共存に向かう関係性のあり方を見るべきではないか、⑤関係性に基づく実践のみならず、実践から生まれる新たな関係性についても考慮すべきではないか、⑥等価交換が行われる場合と、等価交換が行われない場合の実践を分けるのが良いのではないか、⑦男性と女性の間での実践の違いについてもっと注意すべきではないか、といった点を含むさまざま論点が提起され、活発な議論が行われた。

佐藤千鶴子

[全体会議] 第13回全体会議「アフリカ国家の経済再考:インフォーマリティとユニバーサリティの交錯から」(2019年6月22日開催)

日時:2019年6月22日(土)14:30~17:00
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室

はじめに、事務局から以下4点に関する連絡がおこなわれた。
1) アクラフォーラム成果出版の進捗状況
2) ルサカフォーラムの概要
3) プロジェクト成果出版に向けての予定
4) 今後の予定

引き続き、国家・市民班 / 開発・生業班合同ワークショップ「アフリカ国家の経済再考:インフォーマリティとユニバーサリティの交錯から」がおこなわれた。司会を務めた高橋基樹氏(京都大学)による趣旨説明のあと、2つの班を代表し、それぞれ2名ずつ研究発表をし、前半の2つの発表に関しては佐藤章氏(アジア経済研究所)が、後半の2つの発表については大山修一氏(京都大学)がコメントした。最終討論後、松田素二代表(京都大学)から総合コメントがなされた。発表者、タイトル、発表内容は下記の通りである。

発表者1:遠藤貢(東京大学)
タイトル:比較政治学・アフリカ政治論におけるinformal institutionsをめぐって

比較政治学においては、formal institutionsからinformal institutionsへ接近し、そこでは、informal institutionsがいかにformal institutionsを強化したり歪めたりするのかや、informal institutionsの出現のメカニズムなどに関心がもたれてきた。一方、アフリカ政治研究は、informal institutionsからformal institutionsへ接近し、「弱い国家」という視点を共有し、中核的概念として「新家産主義」を抽出した。発表者は、「新家産主義」概念が見落としている政治現象として、formal institutionsの影響の再評価や、formal institutionsとinformal institutionsの相互関係の再考などを挙げ、その課題を論じた。

発表者2:大平和希子(東京大学)
タイトル:フォーマルな制度に組み込まれる伝統的権威—ウガンダ西部ブニョロ王国の事例から

発表者はまず、伝統的権威はフォーマルかインフォーマルかと問うた。そして、各国の伝統的権威のあり方について、憲法に言及されている国では、それらが農村部のガバナンスに影響を与える度合いが強いことを明らかにした。ウガンダでは、伝統的権威は憲法に定められているものの、文化的なものに限定されている。西部のブニョロ王国は、政府のキャンペーンや政策の実施に活用されたり、土地の登記を進めるアクターとして活用されたりするなど政府から利用されている。しかし、石油開発においては、王国の開発のために組織を改編し、王国に利益を誘導しようとするなど、能動的に活動していることなどが論じられた。

発表者3:高橋基樹(京都大学)
タイトル:ケニア・ナイロビにおける国家の不在とインフォーマリティ:公共財形成としてのソファづくりの技術の「贈与」

発表者は、ケニア、ナイロビのウルマ地域におけるソファ製造・販売の事例から知識公共財の形成について議論した。この地域でソファ製造・販売をおこなう店舗は1982年の5,6軒から100軒くらいにまで増加した。この間、1軒の規模拡大はみられず、同業者が増加する「水平的拡大」という大規模化を伴わない発展がみられた。ソファづくりの技術は、無償で知り合いから伝授されており、その知識は公共財として共有されていた。つまり国の役割がないインフォーマルなものとして形成されていた。このような状況では、アダム・スミスが指摘した企業が抱える3つの問題(1.在庫の問題、2.齟齬・紛争の問題、3.不慮の事態への適応性)の点からも、規模拡大よりも「水平的拡大」が理にかなっている。ここで見られた無償の技術の「贈与」は、国家と市場による技術移転よりもユニバーサルなおこないであるのかもしれない、という可能性が論じられた。

発表者4:早川真悠(国立民族学博物館)
タイトル:ハイパーインフレ期におけるジンバブエのインフォーマル経済:貨幣をめぐる「キヤキヤ」とユニバーサリティ

発表者は、ハイパーインフレ期のジンバブエにおけるインフォーマル経済を例に、ユニバーサリティの多様性について議論した。2008年にインフレ率が年率2億3100万%に達したジンバブエでは、モノ不足と現金不足が生じる中で、「キヤキヤ」経済と呼ばれるインフォーマル経済が主要機能を担うようになった。ここでは3つの「キヤキヤ」経済活動が紹介された。第1に、経済活動を外貨でおこなうようになった。第2に、外貨をジンバブエ・ドルに換金する際の現金レートと預金レートの差を利用して儲ける「カネを焼く」活動、さらには、預金で商品を買って、現金で売る「バコシ」商法が大流行した。第3に、露天商らは少額の商品を仕入れ、すばやく回転させる方法で毎日、現金収入を得ていた。以上の取引はそれぞれで重視される貨幣の機能・用途が異なる。投機機能をもつ「バコシ」商法や交換機能による露天商の経済活動は、フォーマル経済における「閉じられた公共性」とは異なる公共性とみなすことが可能かもしれないことが論じられた。

市野進一郎/平野(野元)美佐

[企画パネル] 第4回世界社会科学フォーラム(2018年9月25-28日開催)

「アフリカ潜在力」プロジェクト企画パネル
タイトル:New Universalities and African Potentials: Alternative Methods for Addressing Human Security Issues

日時:2018年9月28日(金)
場所:福岡国際会議場(福岡市)

第4回世界社会科学フォーラム(福岡国際会議場)において「アフリカ潜在力分科会」を企画した。5人が発表を行い、多くの反応が得られ、国際発信の手ごたえを感じた。
この世界社会科学フォーラムは、International Social Science Council (ISSC)が3年に一度開催するフォーラムで、多様な学問分野や関連機関を横断し学際的議論を深める場である。第4回大会は、『持続可能な未来のための生存・安全の確保』をメインテーマに、世界が直面している人間の安心、安全、生存基盤の確保という問題がとり上げられた。各発表タイトルは以下のとおりである。

  • 座長:松田素二(京都大学)
  • 発表者1:松田素二(京都大学)
    Explanation of the Panel
  • 発表者2:Michael Neocosmos(ローズ大学、南アフリカ)
    Poli African Potentials for Universal Freedom, Democracy and Human Security
  • 発表者3:栗本英世(大阪大学)
    Does International Humanitarianism Assume the Universal Humanity?: Undermining the African Potentials in South Sudan?
  • 発表者4:山田肖子(名古屋大学)
    Being educated or being schooled? The potential of African traditional notion of ‘educated man’ in the era of sustainable development and globalization
  • 発表者5:Rangarirai Gavin Muchetu(同志社大学)
    The power of peasant cooperatives in agricultural markets

[班研究会] 言語・文学班第9回研究会(アフリカ文学研究会との共催)(2019年5月17日開催)

日時:2019年5月17日(金)13:00~17:00
場所:大阪大学中之島センター 多目的室607

発表者1:村田はるせ
タイトル:「ベルナール・ダディエと伝承」

要旨:コートジヴォワールの作家ベルナール・B・ダディエ(Bernard B. Dadié :1916-2019)は、1954年に発表した伝承集『アフリカの伝説(Légends africaines)』に「バウレの伝説」という物語を収めた。彼はこれを、多様な解釈を呼び覚ます物語として書いた。しかし独立後のコートジヴォワールではこの物語は、子どもを犠牲にした高潔な母・女王の像とともに広く流布した。この発表では、この物語を読み直し、現代作家ヴェロニク・タジョ(Véronique Tadjo :1955-)がこれを『女王ポクー(Reine Pokou)』として2004年に発表したことの意味を考えた。コートジヴォワールが内戦状態にある時期に書かれたこの作品でタジョは、伝承がもともともっていたはずの解釈の可能性の幅の広さを蘇らせた。彼女は、直接的で解釈の余地のない言葉やイメージによって紛争に動員されてしまう若者たちの想像力に語りかける文学のありかたを、この作品で問いかけたのだと考えられる。

発表者2:小野田風子(京都大学)
タイトル:「政治的なスワヒリ語詩にみる芸術の社会志向性:ムヤカ・ビン・ハジに着目して」

要旨:アチェベやサンゴールがアフリカにおける「芸術のための芸術」の存在を否定し、最近でもニャムンジョが、アフリカでは個人的活動ではなく共生的実践(コンヴィヴィアリティ)に価値が置かれると述べていることからも、アフリカにおいては芸術はそれ自身に価値があるというよりは、社会に具体的な影響を与えて初めて価値が認められるように思われる。スワヒリ語詩の成立史を概観すると、社会の変化に伴い詩の形態もより多くの集団に伝わるための変化を繰り返していることが見受けられ、社会と詩の密接な関係性がうかがえる。本発表では、19世紀初頭の詩人ムヤカ・ビン・ハジ(Muyaka bin Haji, 1776-1837?)の詩を、当時の政治的背景と照らし合わせて分析することで、スワヒリ語詩のもつ社会志向性を浮かび上がらせようと試みた。

発表者3:林愛美(大阪府立大学)
タイトル:「FGMの代替儀礼におけるマサイの「新しい」女性像:ローカルNGOによる女性のエンパワーメントについての考察」

要旨:ケニアの牧畜民マサイの社会では、通過儀礼として女性の性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)が行われてきた。しかし、FGMは心身に深刻な弊害を与えることから、2001年より法律で禁止された。本発表では、マサイの女性が主導するフェミニストNGOが行ったFGMの代替儀礼に着目し、地元NGOによる女性のエンパワーメントの理念を読み取るとともに、NGOが少女たちに歌わせたエンパワーメント・ソングに見られる「新しい」女性像について分析した。

[アフリカフォーラム] 8th African Forum: Accra ガーナ(2018年12月7日〜9日)

8th African Forum: Accra Futurity in African Realities
日時:2018年12月7日〜9日
場所:Erata Hotel, Accra, Ghana

フォーラム報告

2018年12月7日から9日まで、ガーナのアクラで通算第8回の「アフリカ潜在力フォーラム」が開催されました。日本とガーナの研究者や国際機関の職員など40名の参加を得て、アフリカ潜在力について活発かつ踏み込んだ議論ができました。今回のフォーラムにはメディア研究者でもありアフリカ人の著名人の顔のポスター制作でも知られるアーティストでもあるJoseph Oduro-Frimpong(Ashesi University.・アクラ)博士が素晴らしい作品を会場に展示し、このプロジェクトとアクラフォーラムのためのポスター2作品を新たに制作・寄贈し展示しました。またフランツ・ファノン研究者として著名なAto Sekyi-Ot教授(York University・カナダ)夫妻も特別参加して洞察深いコメントをしていただきました。

フォーラムは、冒頭でプロジェクト代表がこの8年間の「アフリカ潜在力」研究の進展と課題について要約し今回のアクラでの重点目標としてアフリカも未来を展望する作業とアフリカ潜在力を接合することを強調しました。続いてガーナ側を代表して、ガーナ大学の筆頭副学長Agyei-Mensah教授がアフリカと日本・アジアの知的交流の可能性を中心に挨拶の言葉を述べた後、今フォーラムの基調講演がYaw Ofosu-Kusi教授 (University of Energy and Natural Resources)からなされました。Ofosu-Kusi先生の講演は、「The Future African Economy: Informality as Alternative Potential for Development and Progress」と題してアフリカの社会・経済で注目をあびてきたinformalityに焦点を当て、国家や国際社会からつねにfomal化される宿命にあるこのinformalityが変幻自在に形を変容させながら具体的社会場面で創られ機能していく様子を調査データにもとづいて考察した説得力あふれる講演でした。これまでフォーラムでは、indigeneity (カンパラフォーラム, 2016)、universality(グラハムズタウン, 2017)などアフリカ潜在力の概念化に寄与するサブテーマを掲げて議論してきましたが、今回のフォーラムは、Ofosu-Kusi先生の発案でFUTURITYとしましたが、この基調講演はこのテーマにぴったりの内容でフォーラムの議論全体をリードするものとなりました。

基調講演のあと、口頭報告15本(アフリカ側9本、日本側6本)が、Illness and Everyday Life, Democracies, Thought, Knowledge and Power, Urban Spaces, Education and Social Consciousnessの5つのセッションに分かれてなされ全員で議論を深めました。2011年にはじまった第一期から関わっているアフリカ側コアメンバーも、南ア、ウガンダ、ケニア、南スーダンから参加し、これまでのフォーラムの議論を踏まえて、各報告を「アフリカ潜在力」に結びつける貴重なコメント役を果たしました。また第二期からはじまった次世代研究者によるポスターセッションも盛況で、ガーナ側から3人、日本側から2人が報告を行いました。最後の総合討論では、第一回のナイロビフォーラムから全てのフォーラムに参加している大阪大学の栗本英世教授、第一期の代表者、太田至教授、前回のフォーラムの基調講演者マイケルネオコスモス教授、特別参加のセキーオトゥ教授が総括的なコメントと次につながる議論の踏み台を提示しそれについて全員で討論をつづけました。

こうした成果は、OFOSU-KUSI、Motoji Matsuda共編の英語論文集として公刊する予定です。

PROGRAM
December 7, Friday‘SOHOS RESTAURANT’
17:30-18:30 Registration
18:30-20:30 Reception
December 8, Saturday‘AKITA HALL’
Facilitator: Motoki TAKAHASHI
8:40-9:00 Opening Remarks

Motoji MATSUDA (Project leader, Kyoto University)
9:00-9:20 Greeting Address

Samuel AGYEI-MENSAH (University of Ghana)
9:20-10:40 Keynote Address (Chair: Eisei KURIMOTO)

Yaw OFOSU-KUSI (University of Energy and Natural Resources)
The Future African Economy: Informality as Alternative Potential for Development and Progress
10:40-12:40 Session 1: Illness and Everyday Life (Chair: Gen YAMAKOSHI)
Commentators:
Edward KIRUMIRA (Makerere University)
Itaru OHTA (Kyoto University)
1-1. Kodjo Amedjorteh SENAH (University of Ghana)
Traditional Medicine in Ghana: Which Way?
1-2. Akinori HAMADA (Kansai University)
Collecting Money through Play: A Preliminary Analysis of Celebratory Parties in a Rural Town in Southern Ghana
1-3. Ato Kwamena ONOMA
(Council for the Development of Social Science Research in Africa)
Ebola, Negotiability and Futurity in Africa and Beyond
12:40-13:40 Lunch Break
 
13:40-15:40 Session 2: Democracies (Chair: Kodjo Amedjorteh SENAH)
Commentators:
Samson Samuel WASSARA (University of Bahr El Ghazal)
Eisei KURIMOTO (Osaka University)
2-1. Adebayo OLUKOSHI
(International Institute for Democracy and Electoral Assistance)
Africa Rising? A Counter-Narrative
2-2. Takuo IWATA (Ritsumeikan University)
Political Satire and Comedy in Africa
2-3. Joseph Kofi TEYE (University of Ghana)
The Drivers of Migration from Africa to Europe
15:40-15:50 Coffee Break
 
15:50-17:50 Session 3: Thought, Knowledge and Power (Chair: Shoko YAMADA)
Commentators:
Francis B. NYAMNJOH (University of Cape Town)
Motoji MATSUDA (Kyoto University)
3-1. Ibrahim YAHAYA (Université Abdou Moumouni de Niamey)
Place of African Languages in the Continent Potentials
3-2. Yutaka SAKUMA (Tokyo University of Foreign Studies)
The Potential of Debts That Cannot Be Paid
3-3. Akosua Keseboa DARKWAH (University of Ghana)
The Local Meets the Global: The Changing Character of Ghanaian Women’s Work
Dinner
December 9, Sunday‘AKITA HALL’
9:00-11:00 Session 4: Urban Spaces (Chair: Adebayo OLUKOSHI)
Commentators:
Michael John NEOCOSMOS (Rhodes University)
Takuo IWATA (Ritsumeikan University)
4-1. George OWUSU (University of Ghana)
Africa’s Urban Future: The Prospects and Challenges for Sustainable Urban Development
4-2. Charlotte WRIGLEY-ASANTE (University of Ghana)
Reflections on Gender and Security Issues in Urban Spaces of Ghana
4-3. Michihiro KITA (Osaka University), Seth Asare OKYERE (Osaka University) and Miwa SUGITA (Osaka University)
Towards a New Understanding of Informal Settlements in Accra: An Adaptation of the Theory of Place and Life in Abese Indigenous Quarter of La
11:00-11:10 Coffee Break
11:10-12:20 Poster Session
Special Exhibition
Joseph ODURO-FRIMPONG (Ashesi University College)
Futurity and African Popular Cultural Studies
P-1. Maxima MISSODEY (University of Ghana)
Commodification of Herbal Medicine in Ghana: Intersection of Interests of Producers, Distributors, Consumers and Regulators in the Industry
P-2. Phyllis Bernice OPARE (University of Energy and Natural Resources)
Strategising Institutions to Promote Female Success and Persistence in Science, Technology, Engineering and Mathematics Courses and Professions
P-3. Mary ANTWI (University of Energy and Natural Resources)
Advancement of Integrated Soil Fertility Management in Ghana: The Geospatial Approach
P-4. Eri KODA (Ritsumeikan University)
Chopping Love and Money? The Case of Young Women’s Relationship with “Sugar Daddy” in Urban Ghana
P-5. Miwa SUGITA (Osaka University), Seth Asare OKYERE (Osaka University) and Hiroshi TSUJI (Osaka University)
An Analysis of the Socio-spatial Structure in Abese and Kowe Indigenous Informal Quarters of La Dadekotopon District
12:20-13:30 Lunch Break
13:30-15:30 Session 5: Education and Social Consciousness
(Chair: Charlotte WRIGLEY-ASANTE)
Commentators:
Kennedy Mkutu AGADE (United States International University)
Motoki TAKAHASHI (Kyoto University)
5-1. Shoko YAMADA (Nagoya University)
Elite Education in Achimota School of Colonial Ghana and the Surge of Students’ Agencies: At the Intersection of Class, Westernization, and Gender
5-2. Doris Akyere BOATENG (University of Ghana)
Resilience as a Key to Women’s Empowerment: Evidence from Three Studies
5-3. Gen YAMAKOSHI (Kyoto University)
Conservation of the Bush of Ghosts: Conviviality in Guinean Anthropogenic Landscape
15:30-15:40 Coffee Break
15:40-16:30 General Discussion

Moderators: Motoji MATSUDA and Itaru OHTA
Farewell Party

[第3回国際シンポジウム / 第11回全体会議]「International Symposium on African Potentials and the Future of Humanity」(2019年1月27日開催)

日 時:2019年1月27日(日)9:30~17:50
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室

この国際シンポジウムは、5年間の予定で実施している本研究プログラムの3年目に、「アフリカの潜在力」に関する今後の研究方針を検討することを目的として開催された。「アフリカ潜在力」に関する国際シンポジウムは、前身の研究プログラムから通算すると、3回目である。これまでの2回とは異なり、今回のシンポジウムでは次世代への継承を目的のひとつとした。そのため、いわゆるベテラン研究者ではなく、若手から中堅の研究者による発表で構成された。アフリカからは5名の研究者を招へいし、日本からは7つある研究班からそれぞれ1名を選抜し、合計12名による口頭発表がおこなわれた。

プログラム

Facilitator: Gen YAMAKOSHI (Kyoto University)

9:30-9:40 Opening Remarks: Motoji Matsuda (Kyoto University)

9:40-11:40 Session 1: Governmentality & African Potentials
Chair: Shinichi TAKEUCHI (Tokyo University of Foreign Studies)
Discussant: Momoka MAKI (Sophia University)

  • 1-1. Daniel AGBIBOA (George Mason University)
    Eyes on the Streets: The Civilian Joint Task Force and the Surveillance of Boko Haram in Northeastern Nigeria
  • 1.2. Tamara ENOMOTO (Meiji University)
    Africa and the West: Norms and Measures Regarding Arms Transfers to Non-State Actors (NSAs)
  • 1.3. Atsuko MUNEMURA (Kansai University)
    Remuneration for “Her” Skill under Job Color Bar: Wage Structure during the 1942 Strike in Rural Western Cape
  • 1-4. Teshome EMANA (Addis Ababa University)
    Using Traditional Cultural Framework of an African Society to Conceptualize Modern Governance

11:40-13:00 Lunch Break

13:00-15:00 Session 2: Culturality & African Potentials
Chair: Misa HIRANO-NOMOTO (Kyoto University)
Discussant: Nobuko NISHIZAKI (Fukushima University)

  • 2-1. Antoine SOCPA (University of Yaounde)
    Patterns of Coexistence and Conflict Resolution between Fishermen Communities from Cameroon, Benin and Nigeria
  • 2-2. Toshio MEGURO (Hiroshima City University)
    Misrepresentation and Appropriation of Cultural “Innovation” by Neoliberal Conservation Alliance: The Case of the Maasai Olympics
  • 2-3. Frank MATOSE (University of Cape Town)
    The Militarisation of Conservation in Africa: Emerging Insights
  • 2-4. Wakana SHIINO (Tokyo University of Foreign Studies)
    The House Girl by Choice or the Circumstances in Kenya and Uganda

15:00-15:20 Break

15:20-17:20 Session 3: Conviviality & African Potentials
Chair: Itaru OHTA (Kyoto University)
Discussant: Akira TAKADA (Kyoto University)

  • 3-1. Shose KESSI (University of Cape Town)
    Towards a Pan-African Psychology: Defining and Confining Symbols of the Past
  • 3-2. Shuichiro NAKAO (Osaka University)
    African Plurilingual Tradition and Conviviality: Lessons from Non-Arab Arabic-speaking Communities in Eastern Africa
  • 3-3. Kyoko NAKAMURA (Toyo University)
    Local Recognition Alienated from Global Discourse: Changes in Female Genital Mutilation/Cutting in a Kenyan Pastoral Community
  • 3-4. Kazuro SHIBUYA (Hiroshima University)
    Households and Collectives in Participatory School Management in Ghana: Focusing on the Analytical Framework of Conviviality

17:20-17:50 Wrap-up Meeting
Facilitator: Eisei KURIMOTO (Osaka University)

共催:科研費・基盤研究(A)「第二次世界大戦期植民地兵の研究―植民地世界の戦争・労働・ジェンダー」(16H01940)

[全体会議] 第10回全体会議「ガーナ・アクラフォーラムにむけて」(2018年11月3日開催)

日時:2018年11月3日(土)14:00~17:00
場所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室

はじめに、事務局から以下5点に関する連絡がおこなわれた。
1)アフリカフォーラムの概要
2)次世代調査支援の詳細
3)京都シンポジウムの外国人招待者の決定
4)活動報告(ASM特集号、世界社会科学フォーラム、京大アカデミックデイなど)
5)今後の予定

引き続き、12月7日~9日まで、ガーナのアクラで行われる「第8回アフリカフォーラム(通称アクラ・フォーラム)」に向けて、松田素二による趣旨説明、そして日本人発表者4名による研究発表と質疑応答が行われた。発表者、タイトル、発表内容は下記の通りである。

司会:太田至(京都大学)

発表者1:岩田拓夫(立命館大学)
タイトル:Political Satire and Comedy in Africa

発表者は、アフリカの風刺と笑いがどのように現実の政治を反映し、また政治に影響を与えるかについて報告を行った。風刺や笑いは、厳しい政治状況下でも行われる「下からの政治」であり、それにより、立場の弱い人たちがつかの間でも、政治的優越感を持つことができる。ベナン、トーゴ、ブルキナファソの政治状況の違いは、風刺や笑いに反映されている。「ゴンドワナ共和国」という風刺と笑いのプラットフォームは、メディアやインターネットなどを通じて、とくにフランス語圏アフリカで共有されている。最後に、笑いがどのような政治変化をもたらしたかの因果関係を証明することは困難だが、権力者への畏怖の低減など、なんらかの効果があると論じられた。

発表者2:佐久間寛(東京外国語大学)
タイトル:払えぬ負債の潜在力

負債については経済的な負債だけではなく、社会的な負債があることを指摘したうえで、発表者がニジェールの首都ニアメに元助手4人を呼び寄せた体験をもとに、利益の最大化という経済的動機からは説明できない社会的負債をめぐる力学を示した。元助手が発表者と分かれたのち、第三者を通じて強い不満を伝え、そこで志向されていたのは、利益の最大化ではなく、自らが相手に負う負債を最小限にしながら、相手がみずからに負う負債を最大限にする情況であった。厳密に計量化できるはずの借金でさえ、計量化や支払いが不可能な社会的負債に変質させることができ、関係の継続のために負債は完済してはならないと結論づけた。

発表者3:山越言(京都大学)
タイトル:幽鬼の森の保全―ギニアの人為的景観に見るコンヴィヴィアリティ

フランシス・ニャムンジョが異種混交的なアフリカ潜在力のメタファーとして用いた、ナイジェリアの作家A. チュツオーラの『やし酒飲み』を、生態学的な景観描写に注目して概観した。その上で、発表者が行ってきたギニア森林地域の野生チンパンジー研究の事例から、人の暮らしと野生動物が混交する人為的生態系が持つ豊かな可能性について詳説し、生態学的視点からコンヴィヴィアルなアフリカ潜在力を論じる方向性について提案した。

発表者4:山田肖子(名古屋大学)
タイトル:”Dignity of Labour” for African Leaders: The colonial roots of education and the pendulum between liberal and vocational education in post-independence Ghana

発表者は、アフリカの教育政策がどのように形成されてきたか、戦間期の英領ゴールド・コーストにおける教育に関する言説の分析を通じて議論した。戦間期は公共投資の増加にともない植民地における教育の需要が高まった時期だった。そのような時期に、植民地行政官はミッショナリー、アメリカの慈善団体、学者などとの議論を通じ、当時の様々な思想・用語を部分的に取り込み、教育政策に反映させた。その中には、体験を重んじる進歩主義教育モデル、アメリカの黒人解放奴隷に対する教育モデル、モラリティや教育環境を重視するパブリックスクールモデルなどが含まれていた。こうした教育政策の成り立ちがあるため、開発のための教育が一般教育と職業教育の間で揺れ動いたものになっていると論じた。

山越言/大山修一/平野(野元)美佐/市野進一郎

[アフリカ潜在力セミナー] 第2回次世代調査支援報告会(2019年3月9日開催)

日時:2019年3月9日(土)13:30~15:15
場所:京都大学稲盛財団記念館3階 小会議室1

プログラム
13:30―14:00
発表者:細井友裕(東京大学大学院総合文化研究科) 国家・市民班
タイトル:国家=社会関係と国家形成
 ―反アパルトヘイト闘争と南アフリカ社会を事例に

14:00―14:30
発表者:村田はるせ 言語・文学班
タイトル:ベナンの児童文学
 ―現代アフリカで生きるわたし

14:30―15:00
発表者:宗村敦子(関西大学経済政治研究所)開発・生業班
タイトル:1920年代ロンドン市場への南アフリカ果物輸出
 ―南半球Fed-Farmsのもつ国際価格情報提供ネットワークの意義

15:00―15:15
発表者:山本めゆ(津田塾大学, 国際関係学研究科, 特別研究員(PD))対立・共生班
タイトル:アフリカ-アジア関係研究の進展に向けて

4人の方の調査報告は下記からご覧いただけます。
https://www.africapotential.africa.kyoto-u.ac.jp/mms/field-report

[第12回全体会議] 班長会議 (2019年3月9日開催)

日時:2019年3月9日(土)15:30~17:00
場所:京都大学稲盛財団記念館3階小会議室2
(以下敬称略)

今回の全体会議は、7斑の班長(3名は班長代理)と事務局メンバーが参加し、班長会議という形式で開催された。会議の内容は下記のとおりである。

1.研究代表者が2018年度におけるプロジェクト全体の研究活動を報告したあと、7班の班長がそれぞれの研究会活動を報告した。
2.研究代表者(松田)が第1期の成果・実績を紹介したうえで、第2期の成果刊行(英文)の概要、および1巻の文量(10-15本、6000-8000字)、執筆者(アフリカ人2名以上をふくむ)、編者の序論について説明があった。また、African Study Monographsのサプリメンタリーを追加で出版する可能性についても説明された。
3.来年度の活動計画(全体会議およびアフリカ・フォーラムなど)について説明があった。

(大山修一)

[国際ワークショップ] 国際人類学民族科学連合 (IUAES) 第18回世界大会(2018年7月16日~20日開催)

パネル参加報告
Chris Columbus OPESEN (マケレレ大学)

日時:2018年7月19日(木)
場所: サンタカタリーナ連邦大学(Room 201, Block B)

Introduction

The 18th International Union of Anthropology and Ethnological Scientists (IUAES) 2018 World Congress was held at the Federal University of Santa Catarina (UFSC) in Florianopolis, Brazil from the 16th to the 20th of July 2018 under the theme:” The Past, Present and Future of Anthropological Knowledge. The congress registered 95 panels.” This is a report of Panel 061: Diversification and Re-organization of “family” and “Kinship” in Africa: Cross cultural analysis on economic discrepancy, conflicts and potential indigenous institutions for social security.

To convene a panel, the IUAES 2018 required promoters from at least two continents. in line with this requirement, Panel 061 was convened and coordinated by Wakana Shiino of the Tokyo University of Foreign Studies and Chris C Opesen of Makerere University.

Number of Abstracts Received

The panel attracted and received seven paper abstracts from three continents (countries) notably, Asia (Japan), Africa (Uganda) and South America (Brazil) listed below:

  • Transformation of Marriage and Kinship among Nuer Refugees in Uganda: Rethinking the Potential for Reorganization of the Community (Eri Hashimoto)
  • African Potentials and Changing Notions of Family: Child Fostering among the Herero People in Namibia (Yumi Kamuro)
  • Reorganizing ‘family’ to Keep Security and Pursuit Livelihoods in Exile: The Case of South Sudanese Refugees in Uganda (Isao Murahashi)
  • (CANCELED) Claim to Rights and (Re)Negotiate Alliances: Reflections on the Family Conflicts of Widows in Maputo, Mozambique (Aline Beatriz Miranda da Silva)
  • Diversification of “Family Care” for Elderly Women in Rural Kenya: Consideration of Potentials beyond “Family” (Kaori Miyachi)
  • The Elderly, Spiritualism and Social Power among Buhororo Tribal Societies in Uganda(Ian Karusigarira)
  • The Social Experiences of Husbands to Non-FGM Women: Potential African Insights from the Pokot Family Set-Up (Chris Columbus Opesen)
Presentations and Participation

Panel 061 presentations were made in UFSC, Block B, 2nd Floor, Room 201 on Thursday, the 19th of July 2018. Overall, the panel was a success. Out of the seven papers received for example, only one was not presented. This is the presentation of Aline Beatriz Miranda da Silva who had her presentation canceled because the panel was predominantly English based.

Each given 30 minutes, 20 for presentation and 10 for discussion, six presentations were successfully made in two sessions in the panel except Miranda’s.

For participation, each convener (coordinator), presenter and listener was awarded a certificate. If you have not received yours, kindly log in to your page. Unfortunately, Ass Prof. Wakana Shiino, who also doubled as the panel convener did not make it to the congress because its timing coincided with her maternity leave. In her absence, her co-Convenor, Chris C Opesen, therefore coordinated the panel with the help of Kaori Miyachi, Isao Murahashi and Ian Karusigarira.

The 18th IUAES Annals

A call was made for submission of presentations for publication as annals of the 18th IUAES congress up to the 30th of August 2018. This deadline was later extended up to the 20th of August 2018. Those that met the deadline will therefore, have their papers published before the end of 2018.

The 19th IUAES Elections

The 19th IUAES congress will be held in 2022 in India after India put up a spirited and won a well-coordinated election campaign against Croatia.

Closing Remark

The experience in the 19th IUAES was great. The congress offered a platform not only for cross continental and intra-continental scholarly networking but also for insightful discussion of scientific research done under “Diversification and Re-organization of “family” and “Kinship” in Africa: Cross cultural analysis on economic discrepancy, conflicts and potential indigenous institutions for social security.”

To benefit from similar platforms, we need to keep the forthcoming 19th IUAES 2022 in India in our plans. This will enable panel members to have as many presentations as possible published in the IUAES elite journal (annals). A support peer review process in this regard will also enhance these prospects.

Gratitude goes to Wakana Shiino for insightfully putting together the panel and remotely coordinating it, the African Potentials project for the funding support it gave to a number of scholars in the panel that made it to the congress, the entire panel membership for making it to Brazil and in particular, Kaori Miyachi, Isao Murahashi and Ian Karusigarira for the leadership support they rendered to the chair.