飯田 卓 (Iida Taku)

Iida Taku 人間文化研究機構 国立民族学博物館
専門 アフリカ島嶼部のマダガスカルを中心に、漁撈に依存したくらし全般を研究しています。国家や国際機関、NGOなど、最近になって村落部で活動を始めたアクターは、水産資源を持続的に利用できるよう、さまざまなかたちで漁民にはたらきかけています。いっぽうで漁民たちは、新しい漁法をたえずとり入れつづけていて、できるだけ収入が減らないよう努力しています。いろいろな種を捕るようになっているので、ひとつの種にかかる漁獲圧が急に高くなっているわけではなさそうですが、それでも人口は増えつづけていますし、少しずつ資源減少は進行していきそうです。地球温暖化に対するとり組みと同じように、地道に解決を模索していかなくてはなりません。
主な著書
  • 飯田卓 2017. 「戦後期南西諸島における爆薬漁――八重山諸島の事例」『島嶼研究』18 (1): 1-14.
  • 飯田卓 2014. 『身をもって知る技法――マダガスカルの漁師に学ぶ』臨川書店。
  • 東賢太朗・市野澤潤平・木村周平・飯田卓(編)2014. 『リスクの人類学――不確実な世界を生きる』世界思想社。(英題:Anthropology of Risk: Living in an Uncertain World, Sekaishisosha)
  • 飯田卓・深澤秀夫・森山工(編)2013. 『マダガスカルを知るための62章』明石書店。
  • 国立民族学博物館(編)飯田卓(責任編集)2013. 『霧の森の叡智――マダガスカル、無形文化遺産のものづくり』国立民族学博物館。
  • 飯田卓(編) 2012. 『マダガスカル地域文化の動態(国立民族学博物館調査報告103)』国立民族学博物館。
  • 飯田卓 2012. 「漁師と船乗り――マダガスカルとモザンビークにおける漁村伝統の対照性」松井健・野林厚志・名和克郎(編)『生業と生産の社会的布置――グローバリゼーションの民族誌のために(国立民族学博物館論集 1)』岩田書院, pp. 125-148.
  • 飯田卓 2011. 「海をめぐる無形の資本――マダガスカルの漁村から資源管理論を問い直す」松本博之(編)『海洋環境保全の人類学――沿岸水域利用と国際社会(国立民族学博物館調査報告97)』国立民族学博物館, pp. 73-90.
  • Bram Tucker, Mr. Tsimitamby, Frances Humber, Sophie Benbow, Taku Iida 2010. Foraging for Development: A Comparison of Food Insecurity, Production, and Risk among Farmers, Forest Foragers, and Marine Foragers in Southwestern Madagascar. Human Organization 62 (4): 375-386.
  • 飯田卓 2010. 「ブリコラージュ実践の共同体――マダガスカル、ヴェズ漁村におけるグローバルなフローの流用」『文化人類学』75 (1): 60-80.
  • 飯田卓 2008. 『海を生きる技術と知識の民族誌――マダガスカル漁撈社会の生態人類学』世界思想社。
  • 国立民族学博物館(編)印東道子・飯田卓(責任編集)2007. 『オセアニア――海の人類大移動』昭和堂。
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